■スポーツ好きだった少年
2017年9月のこと、オーストラリア・ブリスベンで暮らしていたスポーツ好きの少年(15)が、馴染みのジムでトレーニングに励んでいた。
この日、少年が取り組もうとしたのはベンチプレス。98キロのバーベルを挙げようとしたが重すぎたとみられ、バーベルは少年の首に落下した。事故発生時に少年の近くにスタッフはおらず、少年がようやく救い出されたのは、事故発生から30分ほどが経過した後だったという。
関連記事:花火に手を吹き飛ばされた少年 「事故は誰にでも起こりうる」と家族が警鐘
■少年の死と臓器移植
病院に搬送されてからずっと生命維持装置に生かされていた少年について、家族は医師団と話し合い、大変つらい決断を迫られた。
このとき、「すでに事故から3日が経ちます」「回復する見込みはありません」という医師団の説明に家族は納得。少年の死を受け入れることを決意し、生命維持装置の取り外しに同意した。
少年の死を家族、多くの友人、そして関係者が深く嘆き悲しんだが、少年の臓器は重病を患う複数の患者に提供され、多くの命を救った。
■提訴を決意した母
少年は母にとっては唯一の子で、ふたりの絆は大変強かったとのこと。少年が思春期を迎えてもそれは変わらず、まるで親友同士のように仲が良かったという。
そんな我が子が15歳の若さで亡くなり精神的な打撃を受けた女性は、ジム側の対応に憤り疑問を抱くように。事故が起きた現場にはスタッフがいなかったことから、ジム側の責任を問うため提訴を決意した。
女性は「(危険が伴うという意識を持ち)しっかりと監視し見守っておくべきでした」「なのにその義務を怠ったせいで、あのような事故が起きたのです」と主張している。
■遺された母の思い
「私のような経験を、誰にもしてほしくありません」と語る女性は、ジム経営者に対し損害賠償の支払いを求めている。
さらに「こうして訴えたとしても、どういう結果になるかは分かりません」「ただ、あのような事故が起きていいわけがありません」ともメディアに語り、今も、そして今後も癒えないであろう深い悲しみを明かした。
続きを読む
Source: 筋肉速報
【悲報】98キロのバーベルが首に落下 死亡した10代少年の母親がスポーツジムを提訴