子供からボールを横取りしたあの客、冤罪だった

　とんでもない冤罪（えんざい）だった。

　２２日に行われた大リーグ、カブス対カージナル戦でのこと。一塁コーチがスタンドにいた少年にボールをポンと投げてプレゼントしようとした。ところが、少年はボールを捕り損ね、座席の下に転がり、後ろに座っていた男性の足元に。

　男性はうれしそうにボールをつかんでガッツポーズ。隣に座っていた女性にプレゼントした。

　オッサンが横取り！　その瞬間を撮影した動画を、米スポーツメディアＣｕｔ４が２３日にツイッターにアップし、ネット上は炎上騒ぎに。

　動画には「野球観戦で、こんなヤツには絶対になるな！」というキャプションが。この投稿には６３００以上のコメントが殺到した。もちろん大半が、ボールを横取りした男性への非難だ。

　話は２２日の“事件当日”に戻る。

　カブスも、少年がボールを横取りされたと判断し、試合終了後、少年にハビアー・バエズ内野手のサインボールをプレゼントした。

　しかし、サインボールをもらった少年は、もう１球、その試合でゲットしたボールを持っていたのだ。少年はボールが２球もらえてニコニコ顔だったが、横取りされたはずなのに、なぜ２球？

　間もなく、スタンドで少年らの近くに座っていたチャック・マイコフさんから“真相”が投稿された。

　チャックさんの証言によると、少年は、Ｃｕｔ４がアップした“問題のシーン”の２イニング前に、すでにボールをゲットしていたというのだ。それも実は、非難ゴウゴウの男性が捕って、少年にあげたものだった。

　男性も、さすがに少年も２球はいらないだろうと思い、足元に転がってきたボールを妻に渡したが、その妻も記念写真を撮った後、隣にいた別の子供にそのボールをプレゼントしたという。

　チャックさんは「（非難されている）あの男はすばらしいヤツだよ。このニュースは最低だ」と反論。別の観客からも同じような証言が投稿され、いったんは“野球ファンの敵”にでっち上げられた男性の冤罪は晴らされた。

　ＣＢＳニュース（２４日付電子版）によると、カブスも少年らから事情を聞いて冤罪を確認。

「少年の家族はこのひどい告発を聞き、非常にガッカリしていました。あの動画で……無実の男性が全国的な悪者にされてしまった」と“訂正コメント”を発表した。

Cut4@Cut4

When going to a baseball game, DON’T be this guy. https://t.co/pAeiRN6Q2X

2018/07/23 06:38:33

ひでー