「おかしいじゃないですか――」
森喜朗は、怒気を含んだ日本語でシド・ミラー国際ラグビーフットボール評議会(IRB、現WR)会長に語りかけた。
2005年11月、アイルランドの首都、ダブリン。
IRBの理事会が開かれ、6年後の11年ラグビーワールドカップ(W杯)の開催国を決めるプレゼンテーション、そして投票が進められていた。
同席していた眞下昇は、ややたじろぎ、森先生、何を言うつもりだろうかと、少しばかり案じた。
傍らで通訳として臨席していた徳増浩司は、どのように訳して伝えるべきかと困惑しつつ、慎重に言葉を選んで英語を発した。
森は、遠慮せずにつづけた。
「仲間うちでだけボールを回し合っているようでは、ラグビーはいつまでたってもグローバルなスポーツにはなりませんよ」
誰がどう見てもイギリスを中心とする不公平かつ不平等であるIRBの運営に憤り、投票権の偏った構成を念頭に、ラガーマンらしい比喩で難じた。
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Source: 筋肉速報
森喜朗(67)「仲間うちでボールを回し合っているようじゃラグビーはグローバルなスポーツにはならない」