スポーツ報知
勝利した那須川天心(左)に抱きついて対戦を誓う武尊((C)RIZIN FF)
新日本プロレスの東京ドーム2連戦(4、5日)は終わったが、今年は総合格闘技が東京ドームに帰ってくる。フジテレビが中継している「RIZIN」が、3月14日に東京ドーム大会を初開催することを発表した。総合格闘技としては2003年の「PRIDE」以来となる。昨年12月31日の「RIZIN.26」(さいたまスーパーアリーナ)で勝利した“キックの神童”那須川天心(22)=TARGET/Cygames=に、観戦したK―1の世界3階級王者・武尊(29)=K―1 GYM SAGAMI―ONO KREST=が対戦を表明。夢の対決実現へ大きく動いた。
那須川天心が昨年大みそかのRIZINでのキックルール戦で、クマンドーイ・ペットジャルーンウィット(26)=タイ=にストレートの判定勝利。リングサイドでは、黒いマスク姿の武尊が見つめていた。天心はリング上から「まだ何も決まっていないですけど、一緒に格闘技を盛り上げましょう」と呼びかけ、武尊はうなずいて応えると、リングを下りた天心と抱き合った。
K―1の世界王者とRISEの世界王者。ともにキックルールの選手だが、看板を背負う団体の顔だけに、当人同士が対戦を熱望しても、雌雄を決することにはさまざまな障壁があった。興行団体として世界各国の選手が参戦しているRIZINこそ中立なリング。初年度の15年大みそかに1試合だけ武尊が出場。天心は16年からのレギュラー参戦で接点がなかったが、武尊が5年ぶりに観客として来場し、壁を破った。
RIZINの仕切りで、武尊はバックステージで報道陣の囲み取材に応じた。
「ファンの方たち、みんなが熱望してくれてて、それが実現できなくて悔しい気持ちがあった。それを変えるために、僕自身もやりたかったし、天心選手も一緒だと思う。格闘技界が一つになっていかなきゃいけない」
20年に「1年で実現できなかったら格闘技を引退する」と決めていたというが、まさかのコロナ禍に見舞われたため、20年最後の日に意思表示し、21年に実現させる決意で会場に来たという。
「この試合をするにあたって、どちらかが団体を抜けて落ちたり、傷ついたりしてはいけないなと思っていて、どうにか格闘技界が一つになれるように動いていた。それが形になってきた。試合を見て、天心と早く戦いたい気持ちになった」
この夢の顔合わせと符号するように、RIZINの榊原信行CEO(57)が、3月14日に東京ドーム初進出を発表した。旗揚げから中継しているフジテレビも目玉カードを要請するのは間違いない。武尊は、今月24日に年間最大のビッグマッチ「K―1 WORLD GP 2021 JAPAN~K’FESTA.4~」(国立代々木競技場第一体育館)に出場する予定だったが、緊急事態宣言で延期が決まった。試合間隔の問題がどう作用するかは未知数だが、天心VS武尊がドーム級カードであることは間違いない。(小林 久剛)
◆那須川 天心(なすかわ・てんしん)1998年8月18日、千葉・松戸市生まれ。22歳。2014年にプロデビュー。15年に史上最年少16歳でRISEバンタム級王座奪取。16年、ISKAオリエンタルルール世界バンタム級、18年に初代RISE世界フェザー級王者に。16年にRIZINで総合格闘技挑戦。18年12月31日、ボクシング元世界5階級王者のフロイド・メイウェザーと対戦(1回TKO負け)。キックでは38戦38勝(28KO)0敗。165センチ、58・5キロ。
◆武尊 本名・世川 武尊(せがわ・たける)1991年7月29日、鳥取・米子市生まれ。29歳。2011年にK―1でプロデビュー。15年に初代スーパー・バンタム級王座決定トーナメント優勝、16年に初代フェザー級王座決定トーナメント優勝。18年にスーパー・フェザー級王座決定トーナメントで優勝し、K―1史上初の3階級制覇を達成した。15年12月31日にRIZINに参戦しキックルールでKO勝利。40戦39勝(23KO)1敗。168センチ、60キロ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/24ace421839cec91a28fe28a14bb9cc984bef99d
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Source: 筋肉速報
【格闘技】那須川天心、武尊が夢の対決へ…3・14RIZIN東京D初進出