角界唯一ハンガリー出身力士が大使館職員に異色の転身 元幕下の「舛東欧」別の土俵で「役に立ちたい」

今年3月の春場所限りで引退した角界唯一のハンガリー出身力士で、元幕下「舛東欧」のトート・アティラさん（35）が異色の転身を遂げた。

日本とハンガリーの架け橋になるべく、11日から正式に職員として東京・港区のハンガリー大使館で働き始めた。

18歳で入門し、16年間の土俵生活。東京・港区のハンガリー大使館で取材に応じたアティラさんは「日本でせっかく身に着いたものを無駄にしたくはなかったので、日本とハンガリーのために何らかの形で役に立ちたいと思っていました」と就職活動を行い、大使館の職員に知り合いがいたことで履歴書を送付。流ちょうな日本語能力、日本文化を理解していることで採用が決まった。

「大使館で働くなんて夢にも思っていませんでした。恐れ多くて。しばらく実感が湧きませんでした」と話すアティラさんが臨む初仕事が、16日に東京都港区のアーク・カラヤン広場で開催される「ハンガリーフェスティバル2021」（リスト・ハンガリー文化センター主催）。

名産品のアカシアはちみつを通しての環境問題への取り組みや試食、販売、民族ダンスやミニコンサートなどでハンガリーを紹介する。

110キロのピアノを運ぶ作業もあるが、そこは元力士。「私にできることなら何でもします」と笑顔で話していた。

詳しくはハンガリーフェスティバルの公式サイトまで。

中日スポーツ2021年10月13日 19時01分
https://www.chunichi.co.jp/article/346986